気持ちでお祝い金をいただいているの
別に決まりがあるわけではないから。気持ちでいいの。いくらでもいいのよ
たいよう保育園では、職員の方が結婚する時に、他の職員の方々からお祝い金を集めているようですね。圭吾先生が受け取るこのお祝い金は、労働基準法上の賃金となるのでしょうか?
賃金に関して労働基準法第11条では、「名称を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの」と定義づけしています。したがって、たいよう保育園のように、職員有志からのお祝い金は、使用者が支払うものではありませんので、労働基準法上の賃金とはなりません。
では、職員有志からではなく、たいよう保育園からお祝い金が支給される場合はどうでしょう。これに関して行政解釈では、「結婚祝金、死亡弔慰金、災害見舞金等の恩恵的給付は原則として賃金とみなされないこと。」としています。ただし、「労働協約、就業規則、労働契約等によってあらかじめ支給条件の明確なものはこの限りではない。」とされています。たとえば、慶弔見舞金規程等の定めに従って支給している場合は、労働基準法上の賃金といえるでしょう。 |
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お給料の前借りって・・・できませんか
前借りというと、これから働く分のお給料を貸して差し上げるという感じがします
賃金の前借りは、原則として禁止されていませんし、事業主さんに応ずることも義務づけられていません。たとえば、たいよう保育園が、圭吾先生の人柄を信用してお金を貸し、圭吾先生からの申出により、その返済金を賃金と相殺することは、労働基準法違反とはならないと思われます。
しかし、今後10年間勤務し続け、その賃金からの相殺によって、貸したお金を返済することを条件として貸すような場合は別です。労働基準法第17条では、「使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。」としています。労働することを条件とした債権か否か、真に労働者の意思による相殺か否かの判断は、正直申し上げて難しいところがあります。少なくとも、職員の方からの前借りの申出に、安易に応ずるのは避けたほうがよいでしょう。 |
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式場への支払いなんです
結婚式場へのお支払いのために必要ということですね
賃金の非常時払を請求することができる「非常」の場合については、既にご説明しました。圭吾先生、すなわち労働者本人の結婚費用に充てるためですから、賃金の非常時払を請求することができます。 |
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お給料日前にお支払いしても構いませんよ
お給料日を待たずに支払っても構いません
賃金の非常時払の請求があった場合は、所定支払日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払う必要があることは、既にご説明しました。
では、請求があった場合、何日以内に支払えばいいのでしょうか。これに関して行政解釈では、「非常時払ということの性質上、当然に、請求の趣旨に応じて遅滞なく支払わなければならない。」としています。圭吾先生は、結婚式の当日の支払いに必要なのですから、遅くとも、圭吾先生の結婚式の日前までに支払うべきでしょう。 |
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圭吾先生が働いた分のお給料を計算してあげてください
圭吾先生が既に働いた分のお給料
賃金の非常時払の請求があった場合は、既往の労働に対する賃金を支払う必要があることは、既にご説明しました。
この「既往の労働に対する賃金」とは、いつ以前の賃金を指すのでしょうか。これに関して行政解釈では、「通常は請求の時以前を指すが、労働者から特に請求があれば、支払の時以前と解すべき」としています。また、労働者の請求が既往の労働に対する賃金の一部である場合には、請求のあった金額を支払えば足ります。 |
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労働者の結婚。事業主さんや人事を担当する方にとっては、個人のプライバシーに関することと、一言で片付けてしまうわけにはいかないのではないのでしょうか。今回のお話の中だけでも、結婚祝金、結婚式のスピーチ、結婚費用に充てるための賃金の非常時払がありました。
労働法とは関係ありませんが、結婚式のスピーチを頼まれたら、気持ちよくお引き受けするのがマナーかと思います。スピーチ原稿は、必ず作成することをお勧めします。たとえば、裕子先生の場合。「自己紹介」「お祝いのメッセージ」「裕子先生と圭吾先生との関係(職場の上司・部下)」「圭吾先生に関するメイン・エピソード」「圭吾先生・新婦へのはなむけの言葉」に分けて、話すことをまとめてみると意外と簡単です。
最後に、平成17年4月1日からいわゆる個人情報保護法が完全施行されました。たとえば、取引先などから職員に縁談の話があった場合は、注意が必要です。このような場合、本人の学歴や身上関係などの照会を受けることもありますが、おめでたい話だからといって、本人の了解を得ずに、教えるようなことは避けたほうがいいかと思います。後日に、思わぬトラブルとなるかもしれません。 |